第9章 プロセシング(加工)今後の展望

3. フェムト秒レーザーによる有機分子・タンパク質の結晶化

著者:増原 宏、細川 陽一郎

1. はじめに

 蛋白質の機能を明らかにしていく上で、その単結晶を作製しX線回折により結晶構造解析を行い分子構造を解析することが必要不可欠である。現在、数10ミクロンの高品質単結晶が作製できれば、高輝度放射光を用いることにより、その分子構造を同定できるようになってきているが、この大きさの単結晶を作製することすら難しい有機高分子や有機超分子、蛋白質が多く存在する。特に蛋白質は、分子間の相互作用が弱く、分子構造が複雑で多種のコンフォメーションが可能であり、かつ蛋白質分子間に多くの水分子が含まれているため、結晶化は一般的に困難である。
 単結晶を育成するためには、まず過飽和溶液中に単一の結晶核を析出させる必要がある。さらに、高品質の単結晶を育成するためには、できるだけ濃度が低い過飽和溶液で単一の結晶核を析出させ、ゆっくりと結晶成長させることが重要である。しかしそのような条件では高い確率で結晶核を析出させることが難しい。そのため、電場1〜7)、磁場6〜9)、光などの外部摂動を加えて、濃度が低い過飽和溶液に強制的に結晶核を析出させる方法が新しいアプローチとして提案されている。その中でも光を摂動とする方法は、局所的にかつ非接触に溶液に刺激を与えることができ、数個単位で結晶核の発生を制御する方法になりうる可能性があり、注目されている10)
 過飽和気体が光によって凝集する過程について、1869年にTyndallらによって初めて報告された11)。それ以来、大気化学の研究分野を中心として、気相の光化学反応による物質の凝集過程について研究が進められてきた。それから100年の時を経て、1960年にレーザーが発明され、その強力な光電場により過飽和溶液中で結晶を発生できることが、1996年にGaretzらによって発見された12)。それ以来、レーザーによる結晶化が注目を浴び、研究がおこなわれるようになってきている。中でもフェムト秒レーザーは、光による有機・蛋白質の結晶化技術に新しい展開をもたらそうとしている13)
 現在、蛋白質の結晶化におけるフェムト秒レーザーの優位性が明らかにされつつあり14〜16)、これらの結晶化のメカニズムの詳細を明らかにしようとする取り組みがなされている。本節では、その様な背景の下、これまで報告されている光による結晶化のメカニズムを説明し、さらにはフェムト秒レーザーのもたらす新しい可能性について説明する。
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2. 光化学反応による結晶化

 有機分子が光を吸収すると、励起状態を経由して、様々な光化学反応が引き起こされることが多い。光化学反応により物質の溶解度を減少させることができれば、その反応物が結晶核を形成し、結晶化を誘起する可能性がある。奥津らは、紫外光を照射したときにみられるべンゾフェノンからベンゾピナコールへ17)、アントラセンからアントラセンニ量体へ18)の光化学反応を利用し、これらの結晶化を行い、有機分子の結晶形態の理解とその制御を行おうとしている。さらに、奥津らは卵白リゾチームに紫外光を照射した時に、その結晶化が加速される現象を発見しており、そのメカニズムの解明に挑んでいる19)
 このような化学反応に、フェムト秒レーザーを利用すると結晶化が促進される場合がある。フェムト秒レーザーをレンズにより生体材料に集光すると、空間的にも時間的にも集中した光子が、生体材料内にある分子に同時に複数個吸収される確率が高くなる。この多光子吸収により、1光子のエネルギーでは電子励起できない可視光や赤外光のフェムト秒レーザーを入射した場合でも、紫外光に相当するエネルギーで生体分子が電子励起され反応に入ることが可能となる。さらに、集光点のみで多光子吸収は引き起こされるので、その反応位置を光の波長程度の精度で3次元的に制御することもできる。例えば、高分子の光重合反応に集光フェムト秒レーザーを利用し、局所位置に高効率に重合を引き起こすことに成功している20)。これに準ずる反応が結晶化においても有効な場合があると考えられ、今後反応生成物の結晶化およびその制御にフェムト秒レーザーが大いに利用されるものと期待している。
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3. レーザーの光電場による結晶化

 光は進行方向に向かって放射圧あるいは光圧と呼ばれる力を持っており、レーザーを顕微鏡下で集光したとき、その力により集光位置で微小粒子が捕捉される現象がある。この現象は、液晶や高分子などにおいても見いだされており1〜2、12、21〜22)、光電場による力が、過飽和溶液に加われば、中の分子の配向や凝集状態が制御され、結晶化を引き起こす可能性がある。
 1996年にGaretzらは、ナノ秒Nd:YAGレーザー(1064nm)を尿素の過飽和溶液に照射し、そこでの第二次高調波の測定を試みている最中に、尿素の結晶化が誘起される現象を発見した12)。尿素がレーザーの波長で吸収を持たないことから、尿素に光化学反応は誘起されていないだろうと考えられた。尿素結晶は針状であるが、その方向がレーザーの電場方向に従う傾向があったことから、電場により分子が配向するものと報告されている。
 さらに、2002年にアミノ酸グリシンの過飽和溶液にYAGレーザーを照射し、直線偏光と円偏向のレーザーを照射したときでは、発生する結晶形が異なることを示した23)。これは結晶化が光電場により制御されていることを意味している。さらに、2002年には有機非線形光学材料として期待されている4-dimethylamino-N-methyl-4-stilbazolium tosylate(DAST)の過飽和溶液に1064nmのYAGレーザーを照射することにより、その結晶化が促進される効果がみられることが報告されている24)
 再生増幅式チタンサファイアレーザーに代表される高強度フェムト秒レーザーでは、ペタワット/cm2及ぶ光強度の作る光電場を数100フェムト秒の時間幅に閉じこめることができる。その電場強度は、上記のナノ秒レーザーによるもの(100メガワット/cm2程度)よりも格段に大きく、それにより引き起こされる非線形光学効果も大きい。Agateらは、低出力、高繰り返しのフェムト秒レーザーにより微粒子のレーザートラッピングを行い、その捕捉力が連続発振のレーザーを用いたときよりも、わずかながら大きくなることを示している25)。これもまた新しい核発生ひいては新しい結晶化の道があることを示唆している。
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4. フェムト秒レーザーアブレーションにより誘起される新しい結晶化メカニズム

 近赤外光のフェムト秒レーザーを過飽和溶液に集光すると、その集光点で多光子吸収が高効率に誘起され、集光点で溶液は爆発的な形態変化、すなわちレーザーアブレーションに至る。一般に、レーザーアブレーションは、固体もしくは液体の表面での急激な形態変化による飛散現象を指すが、近年、フェムト秒レーザーに代表される超短パルスレーザーを用いることにより物質内部でも形態変化を誘起することができる。過飽和溶液の中でフェムト秒レーザーアブレーションが誘起される条件では、上記で示した化学反応や光電場による結晶化の他に、溶液の形態変化に伴う力学的な効果により結晶化が誘起される可能性がある。ここでは、フェムト秒レーザーアブレーションにより誘起される現象について整理し、それらが結晶化を誘導する可能性について述べる。
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4.1 レーザー誘起ブレイクダウンと爆発的な沸騰によるアブレーション

 過飽和溶液において高次の多光子吸収がフェムト秒レーザーの集光点で誘起されると、分子はイオン化する。効率的にイオン化が進むと、そこで一種のプラズマ状態が形成され、絶縁破壊(ブレイクダウン)が起こるとする考え方がある26)。その後、イオン化した分子と電子は迅速に再結合し、過剰エネルギーは分子振動・格子振動エネルギーに変換されて、集光点で温度上昇が引き起こされると考えられる。このエネルギー変換過程を、溶液が疑似半導体であると仮定し、プラズマ状態の自由電子が格子に衝突して格子エネルギーに変換される過程として説明する場合もあり、このときイオン状態の再結合の際に見られる発光は制動放射に基づくプラズマ発光と解釈される。この過程により、レーザーの集光点は高温M犬態となり溶液の気化が進み、集光点で蒸気によるバブルが発生する27)。この様な、爆発的な沸騰によるアブレーション過程は、“Phase explosion”もしくは“Explosive superheating”と呼ばれている。このキャビテーションバブルの発生により周囲の溶媒は押しのけられるため、過渡的に圧力が上昇し、周囲に伝搬する。その後に生成したバブルは急速に冷却され、バブル内の蒸気は急速に液化して収縮する。このバブルは非常に高速に生成・消滅するために、通常のCCDカメラでは観察することができない。しかしこの過程により発生する衝撃波が周辺媒体に伝搬することはVogelらにより示されている26)。このバブルの膨張・収縮にともなう周辺溶媒の圧力変化や衝撃波の伝搬が力学的な摂動となり、溶媒に局所的な濃度勾配や過飽和度の変化が生じ、結晶核生成に至る可能性がある。
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4.2 光力学的なアブレーション

 フェムト秒レーザーの集光点で、爆発的な沸騰が引き起こされなくとも、集光点でレーザーアブレーションが引き起こされると考えられる28〜31)。高次の多光子吸収によりイオン化状態が主たる生成物になることはなくても、分子の電子的励起状態は高密度に生成される。高密度に生成した励起状態間の相互作用により、励起エネルギーはすばやく分子振動・格子振動エネルギーに変換される。ここで分子振動エネルギーが格子振動エネルギーになる時、分子間平衡距離の増加をもたらす。フェムト秒の短い時間幅内に分子振動・格子振動が激しくなるが、液体が膨張するためには時間がかかる。その結果として励起されたその領域内の圧力が瞬間的に上昇すると考えられる。この圧力上昇により導かれるアブレーションメカニズムは、光力学的なアブレーション(photome-chanical ablation)と呼ばれている。レーザー集光点で急減に上昇した圧力は、一気にその周囲に向かって緩和しようとするため、衝撃波を発生する32)。この力の伝搬に伴い、周囲に局所濃度の向上をもたらし、結晶核発生に至ることが考えられる。ここで、注入されたレーザーエネルギーが衝撃波として拡散し、集光点に残留する熱エネルギーが無視できる場合、この現象は断熱膨張に相当する。つまり、収縮時にバブル周辺に急激な温度降下をもたらす可能性があり、この急激な温度変化と圧力変化により、溶液の過飽和度が一気に上昇し、結晶核発生を誘起する可能性がある。
 この光力学的アブレーションは、4.1の過程と厳密に切り離して考えられる過程ではない。形態変化に至る物質の相変化の過程としてこの2つのアブレーションを厳密に区別できない場合もあると考えられ、そこで起こる急激な温度変化、圧力変化が結晶核発生に及ぼす影響について、現在検討が進められている。
 さらに、上記のフェムト秒レーザーアブレーションにより誘起される衝撃波やキャビテーションバブルの生成・消滅に伴い、集光点付近の水は過渡的に大きな圧力変化を受ける。この圧力変化により、水溶液中にとけ込んでいた気体が気泡を形成する。この気泡は再び溶液にとけ込んで消失する場合もある。この気泡の生成・消滅過程が力学的な摂動となり、結晶化が導かれる可能性もある。過飽和溶液の状態にもよるが、この気泡は数日存在する安定なものである場合もあり、その気泡が形成する気液界面は結晶成長の場となるとも予想される。
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5. 今後の展望

 本節では、レーザーが誘起する有機物の結晶化において、光化学反応による可能性、電場を摂動とする可能性、および力学的な力を摂動とする可能性があることを指摘し、更にそれぞれにおけるフェムト秒レーザーの役割について述べた。
 現在、フェムト秒レーザーが蛋白質の結晶化を促進する効果を現象論的に明らかにし、その結晶化のメカニズムの詳細を明らかにしようとする研究が進んでいる。そのアプローチとして、過飽和溶液中の分子が如何に凝集するかを直接的に検出し結晶化の過程を明らかにすること35)が理想であるが、これは極めて困難である。例えば、現在、近接場照明顕微鏡や共焦点顕微鏡の利用により1分子の動きを検出することも可能となってきているが、これらの利用は基本的に希薄溶液中に限られており、高密度に分子が存在するなかでの低確率で起こる結晶核形成の初期段階をとらえることは極めて難しい。現段階では、種々の結晶化現象を観察し、そのダイナミクスを解明しようとしている。それにより、過飽和溶液中のフェムト秒レーザーアブレーションやそれに誘導される結晶成長過程のメカニズムについて徐々に明らかになってきており33、34)、現在数10マイクロ秒の時間で数ミクロンの空間で起こる結晶化の様子まで観察できるようになってきている。最終的には、1分子検出が適用できる実験系を見いだして、結晶化のダイナミクスを分子の凝集過程から実験的に明らかにしていくことが、そのメカニズムの全貌の把握につながると考えられる35)
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【参考製品】