第4章 マクロレーザープロセシング
12. その他の表面改質・加工実用例
1. はしがき
レーザーによる各種材料の表面改質・加工には表1に示すように近年いろいろな加工法が開発され、実用化されている1)。
ここでは表面改質のなかで、表面硬化、アモルファス化、合金化、クラッディングを除いた、その他表面改質・加工として具体的な応用例を紹介する。
2. レーザーアニーリング
半導体素子のSiやGeにAs、B又はP等のイオンを注入すると、表面層に非結晶層や転位ループが生じ、電気的特性上問題となる。そこで、これらを均一に結晶化し転位を少なくすることをアニーリングと呼んでいる。図1にエキシマレーザー(波長308ns)でアニーリングしたときのB(ボロン)濃度の変化を示す。アニーリングにより結晶化が促進され、欠陥クラスターや転位ループも減少する空超電導材料のNbsAl及びNbs(Al、Ge)でテープを作成するために焼結されたこれらの材料を0.3〜4kWのCO2レーザーで照射することにより、微細な組織を得て、遷移温度が18.6K及び20.1Kを得た。このとき、アニーリングは650°C〜800°Cで100時間なされた3)。
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