第2章 プロセス技術の基礎

5. レーザープラズマ

著者:松縄 明

1. レーザープラズマとは

 集光したレーザービームを被加工物に照射すると、非常に輝度の高い発光体が照射部より発生する。これを、レーザー加工の分野では、レーザープラズマ、レーザー誘起プラズマとかレーザープルーム(Laser plume)あるいは単にプルームと呼んでいる。
 レーザー加工が本格的に産業界に導入され始めた1980年代には、レーザープラズマが発生すると入射ビームエネルギーの一部しか被加工物表面に到達しないことが経験的に知られていた。試料表面に到達するビームエネルギーは波長の長い炭酸ガスレーザーでは低く、波長の短いYAGレーザーでは高いことが知られていた。当時の解釈では1)、レーザープラズマは高温・高電子密度のプラズマであり、プラズマ振動数と入射ビームの振動数の関係から、入射レーザービームはレーザープラズマによって反射され、ビームエネルギーが被加工物に届かないという考え方が流布していた。
 プラズマ振動とは、プラズマ内の荷電粒子間に作用するクーロンカによって自然に発生する振動現象である。代表的なプラズマ振動は、電子一電子間衝突によるものと、イオン一イオン間衝突によるものがある。それらの振動数もfp(=ωp/(2π)は次の式で与えられる。


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