単一周波数レーザーの出力は、完全には単色ではなく、むしろ何らかの位相ノイズを示す。これは、レーザーの出力の線幅を有限にしてしまう。モード同期レーザーの出力の周波数成分、すなわち、発生された周波数コムの各線にも同じことが当てはまる。
位相ノイズの基本的な起源は、量子ノイズでも特に、共振モードへの利得媒質の自然放出であるが、光損失に関係する量子ノイズでもある。さらに、キャビティミラーの振動または温度変動などのために、技術的なノイズの影響が存在する場合もある。多くの場合、非線形性(例えば、線幅増大因子を参照)を介して位相ノイズに強度ノイズを結合する。
位相ノイズは、連続的な周波数ドリフトの形をとるか、または突発的な位相ジャンプやその両方の組み合わせとして発生する。
位相ノイズの定量化
位相ノイズは、rad2/Hz(またはラジアンは無次元として、単にHz−1)の単位をもつ位相偏差のパワースペクトル密度Sφ(f)によって定量化される。このパワースペクトル密度は、ゼロ周波数に対して発散することが多いため、周波数ゼロまで積分したr.m.s.値を指定することはできない。単純なランダムウォークプロセスでは、コヒーレント時間またはコヒーレント長や線幅の仕様が適切な場合もある。詳しくはノイズ仕様の項を参照してほしい。
位相ノイズは、瞬時周波数が本質的に位相の時間微分であるから、周波数ノイズに直接関係し、例えば、ホワイト(周波数に依存しない)周波数ノイズは、位相ノイズSφ(f) ≈1 / f2に対応する。
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