第7章 最先端加工
8. 最先端加工
目次
1. はじめに
光記録においては、新しい原理に基づくレーザープロセシング技術を利用することにより、さらなる高密度・大容量を目指した光メモリの開発が進められている1〜5)。主に光ディスクのマスタリング、データの記録・再生にレーザープロセシング技術が利用されている。
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2. 光メモリの記録密度
光メモリの記録密度は、マスタリングおよびデータを記録・再生するために利用される光の集光スポットの大きさで決定される。図1に示すように、集光スポットの全値全幅は、使用する光の波長(λ)とレンズの開口数(NA:Numerical Aperture)を用いて、
で与えられる。ここでnは図1に示すレンズの開き角であり、nはレンズの回りの媒質の屈折率である。(1)式よりデータの記録密度を向上させるには、光の波長を短くしNAを大きくすればよい。これは通常の光学顕微鏡における分解能の定義と同じである6)。
これまでの光メモリの高密度化は、光の波長を短くし、対物レンズのNAを大きくすることによって、実現されてきた。表1にコンパクトディスク(CD:Compact Disc)、ディジタルバーサタイルディスク(DVD:Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク(BD:Blu-rayDisc)の比較を示す。CDでは波長780nmのレーザー光と開口数0.45のレンズを用いているのに対して、ブルーレイデイスクでは波長405nm、開口数0.85のレンズを用いて、記録密度を飛躍的に向上させている2)。
次世代光記録において、より高密度・大容量を実現するには、新しいレーザープロセシング技術に基づく大きなブレークスルーが必要である。
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