複屈折位相整合法は、非線形結晶の複屈折を利用した非線形プロセスの位相整合を実現する方法である。例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)結晶の1064nm波長ビームにおける周波数二倍化は、ポンプビームの通常偏光と第二高調波ビームの異常偏光を使用することで位相整合させることができる。適切な結晶温度を調節すると、複屈折は波長分散をちょうど打ち消す。また、分散のみでは通常、第二高調波の屈折率が高くなり、位相整合ができなくなる。
図1: 1064nmのポンプ波長を用いたLBO周波数二倍化の複屈折のノンクリティカル位相整合。ビームはX方向に伝搬し、ポンプ波はZ方向に、第2高調波はY方向に偏光される。149℃では、複屈折が波長分散の影響を補償するため両方の波の屈折率は等しくなる。
一般的な複屈折位相整合法の種類
- 屈折率楕円体の軸に沿ったビームの伝搬を用いたノンクリティカル位相整合(図1参照)
- 異常屈折率の角度依存性が利用されるクリティカル位相整合
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