LEDとLDは将来の植物工場用光源の本命と考えられるので,改めてその特徴を強調しておきたい.

これらは従来光源にくらべて,①発光波長をクロロフィルの吸収ピークと,光形態形成の強光反応の作用スペクトルのピークにほぼ一致させることができる,②熱放射がない,③小型軽量である,④長寿命である,⑤低電圧駆動である,⑥光合成に有利なパルス照射が可能である,という利点がある.さらにLDの場合は高効率,高出力・高電流で直接変調可能という利点が加わる.

赤色LDは,すでに各種DVD(digital versatile disc)の光ピックアップ部分に広く採用されているが,青色LDについてもBD(blu-ray disc)やAOD(advancedoptical disc)といわれる次世代の光ディスクの記録用に必須であるため,高出力化と低価格化が急速に進んでいる.これらの光ディスクが広く普及した暁には,LDの大幅なコストダウンが図られ,植物栽培用光源として使われる可能性がある.

以下は植物栽培用光源としての特徴である.

[1] 照射光の波長制御と光量調節が可能

植物は,可視光の中ですべての波長が必要なわけではなく,特定の波長の光を利用している.たとえば,光合成反応には,クロロフィルの吸収ピークがある660 nm近辺(650~700 nm)の赤色光が最もよく利用され,形態形成や光屈折には,450 nm近辺(420~470 nm)の青色光が利用されている.また,発芽や花芽形成,節間伸長に作用しているフィトクロームといわれる光受容体は,660 nm近辺の赤色光が反応を誘導し,730 nmを中心にした遠赤色光(700~750 nm)がその効果を打ち消す性質(赤・遠赤色光可逆反応性)を持っている.つまり,赤色光が強い発芽誘導作用を示し,遠赤色光が強い抑制作用を示し,可逆的にスイッチングするわけである.さらに赤色光には,花芽形成を妨げる働きがあり,遠赤色光は節間伸長を促進する効果がある.

LEDとLDは特定の波長を効率良く照射することによって,このようなさまざまな光応答反応を利用することが可能である.また将来的には,開花や結実時期の調節,植物の形態や栄養成分のコントロールをすることが可能になるだろう.

[2] 熱放射がない

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