ガラスや結晶の光学研磨にはオスカー式研磨加工,高精度ラップ研磨加工などさまざまな研磨加工方法がある.なかでも最も古くから用いられているオスカー式研磨加工について紹介し,オスカー式研磨加工を用いて非線形光学結晶をどのように研磨加工をするか,さらには,光学研磨にはどのような点について注意すべきかを述べる.

24・3・1 オスカー式研磨機38)

オスカー式研磨機は,図24・14のようにアーム駆動回転軸が回転し,アームとそのワーク(工作物)を支える先端部が揺動し,同時にポリッシャ(工具定盤)の回転に伴いワークも回転するため,加工面内の加工量の差が生じにくく,形状精度が得られやすいという特徴がある.この構造を利用して平面・球面加工用として古くから利用されている.オスカー式研磨機の特徴を高精度ラップ研磨機と比較して表24・4に示す.

図24・14

表24・4

高精度ラップ研磨機の特徴として,高精度平面研磨の場合,ある加工条件を導き出すことにより一定の加工がおこなわれることから,きわめて合理的な研磨法である.また,面精度も比較的容易に得られ,量産に適しているといえる.

オスカー式研磨機の欠点は,高粘度ラップ研磨機とくらべて生産能力が低いことである.しかし,つねに研磨条件を変化させながら研磨することが可能であるという部分がオスカー式研磨機最大の利点であるといえる.この利点を最大限活用できるのが単品試作加工であり,その中の一つとしてあげられるのが,光学部品やレーザー結品(非線形光学結晶)加工などの高精度研磨加工である.

24・3・2 光学研磨

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