レーザー損傷(laser-induced damage)とは
光子学素子にレーザー光を照射することにより,光学素子にクラックを発生するなどの何らかの変化が生じる現象をレーザー損傷といい,損傷し始めるレーザーエネルギー密度をレーザー損傷しきい値(laser damage threshold)という.レーザー損傷は,電気絶縁破壊と関連づけられる分野であり,光電界による破壊とも考えられ,内部損傷(bulk damage)と表面損傷(surface damage)に大別できるレーザー損傷の原因は,材料のレーザー光吸収に始まり,十分なエネルギーが注入されると,分子構造の破壊,機械的な構造破壊などを引き起こし,材料の劣化,損傷を生ずる.