固体レーザー励起用半導体レーザーの高出力化・長寿命化の進展により,固体レーザーの性能は1桁以上の改善が行われ,電気-光変換効率は実用レベルで10~20%に達している.さらに電力資源の有効利用を図るために,小型で制御性・安定性の良い半導体レーザーの直接応用が考えられるようになり,研究,開発,製品化が進んでいる.この場合,電気光変換効率は40~50%以上が考えられる.

しかし,現在の高出力半導体レーザーはモードが悪く,レーザー出力は複数個の半導体レーザーのインコヒーレント出力加算である.このため,ビーム品質が低くランプの置換えなど,あまり高精度が要求されない応用分野においては使用可能であるが,エネルギー密度を要する精密微細加工などの応用分野への展開は困難である.この半導体レーザーが高出力で高性能な特性を持ち,微細な点に集光可能になれば,小型・高効率で安定制御性に優れているなどの特徴があるため,新しい分野での応用が可能になる.

半導体レーザーの高コヒーレント化の研究は,光通信分野で幅広く精力的に進められ,これまでに大きな成功をおさめている.これらの結果をもとにして高出力で高コヒーレント化の研究が進められ,高出力半導体レーザーのスローアクシス方向のビーム品質を良くするためにいろいろな試みがなされている.

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