クラッド励起の簡単なモデル化
ちょうどその頃、文科省から連絡があり、中国人留学生の受け入れを打診された。大使館推薦の国費留学生で、博士課程の学生がほしい私には願ったり叶ったりで、早速受け入れた。それがAmping Liu君でちょうどできたばかりの電通大の博士課程に入学した。
ファイバーレーザーの研究が面白そうだといったら、彼は数値計算が得意だというので、励起光のクラッド伝播を計算してみることにした。ところがそれは大変な計算で、ファイバーそのものは細くて1次元的に見えるが、クラッド伝播は多モード伝播であり、クラッド境界面で反射するたびにモードが変わってしまう。紐のように見えるファイバーの中身の計算は完全な3次元計算となり、膨大なメッシュが必要になり、とても計算できない。
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