【光ファイバー中の SBS】
 Zerdovich が Phase Conjugation を発表した当時、その論文は読めなかった米国でも後に重要になる研究が行なわれた。SBS ミラーの研究を最初に紹介した J. Alcock らの研究と同じ 1972 年にApplied Physics Letters に MIT の Ippen らが発表したもので、5355Å のレーザー光をコア径 3.8μm、長さ 20m の光ファイバーに投入すると図のように透過レーザー光はピーク部分で毛図ずれてしまい、その部分のエネルギーは後方ブリルアン散乱として入射方向に戻ってしまうという実験結果だった。これは細くて長い光ファイバーにおける SBS 後方散乱がミラーとしての機能を生み出すということだった。この研究が意味するところは、光ファイバーのように細くてかつ損失の少ない固体媒質の中では、後方散乱は長い距離にわたる SBS によりレーザー光を反射させることが明らかになった。

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