【PZT 制御しない場合の SBS-PCM 方式による 2 ビーム結合の結果】
最初に PZT 制御をしない場合の長期安定度を測定しました。個別の増幅器にはおのおの Confocal 型の位相共役ミラーがついているので、元の空間位相を持ったビームとしてビームは戻っていきます。ただし、おのおのの熱特性は異なるので、それによる熱的ドリフトが生じて、互いの位相はずれていきます。図に見るように、確かに相対位相は 180 度から-180 度におおむね直線的にずれて行き、2500 ショットでは合計 360 度、すなわち一波長分だけずれています。時折、それからずれることも観測できますが長期安定化を損なっている最大要因は1波長に達する熱的位相変化だといえます。同時に、それに応じてレーザー出力の方も 230mJ からゼロまで大きく変動します。これは 2つのビームが時間的、空間的に位相シフトした結果、Destructive Interfere、互いを破壊する方向の干渉をした結果です。コヒーレントビーム結合はしているが、それが最適条件で維持できないということを意味しています。
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