【少し横道:散乱光イメージング】
ここで少し横道のエピソードを提供しましょう。筆者は 2015 年に募集を開始したさきがけ「光極限」の研究総括で、若手研究者の新鮮なアイデアを募集することをしました。その第一期の提案の中に散乱光イメージングの提案がありました。これまでの光学イメージングとは光源から均質な媒質のなかを直線的に、すなわち光線として記述できる場合には光源情報を保存していて、イメージ結像できるが、散乱光は損失として結合光学系には役立たないとしていました。ところが、もし散乱光をイメージングに利用できるようになると、物体に当った光のすべてをイメージングに利用できるようになるので、すべての光を利用した結像光学系が可能になるという提案でした。
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