【コヒーレント光を実感する例:超高安定化レーザー】

前に述べたレーザー光の特長、コヒーレントな光と は何か、ということは教科書で習ったかも知れませんが、ほとんどの人はそれを実感する経験をしていませ ん。そういうものだと頭で考えているだけです。実感するには、実際のデータ、経験が必要です。右図は筆者が重力波検出のための重点領域研究をした当初、1993年にOptics Lettersで出版したサブヘルツのビート計測結果です。1台の参照共振器にロックした2台のLD励起YAGレーザーをEOM,AOM,ボイルコイルモーター、PZTで周波数毎にフィードバックを欠けて安定化して得た実測データです。世界初のサブヘルツまでの周波数安定化データで した。Optics Lettersの査読者の評価はおもしろいものでした。これは確かに世界初の サブヘルツまでレーザーを安定化したデータなので、出版するべきである。しかし、米国にはこれより高いレベルまで安定化した例は存在する。それらは秘密研究として発表され ていないだけで、本当の世界最高データは別にあることを知る必要がある、というコメン トがついてきました。それは我々も百も承知の事実でした。第一に1993年当時に用いた 参照共振器の超高反射率ミラーは国産化されておらず、米国の研究者の助言を得て、国防総省のリストに載っていないPMSという民間企業に委託して開発してもらったものでしたし、安定化技術そのものは、Pound-Drever-Hall 法で、米国で開発されたものだったのですから。

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