【30年にわたる特許紛争グールド特許】
レーザーの発明が誰に帰するか、というのは、長年の論争となっていた。30年にわたる特許紛争となったグーグル特許の問題である。レーザーの特許を巡っては、1957年7月にSchawlowとTownesが特許を申請し、1960年3月22日に特許として認められた。これについて、コロンビア大学を去って民間の研究会社TRG(Technical Research Group)に移っていたグールドは、コロンビア大学当時の実験室のノートに記載されたアイデアの記録を元に、自身が先に発明をしたとして裁判を起こした。米国が先発明主義を取っていることと、実験室ノートは公式に認められる上、彼はそれをきちんと公証人Jack Gouldによる確認を取っていた。グールド自身はコロンビア大学時代、電子の磁気モーメントに関する研究でLambとともにノーベル物理学賞を受賞したPolykarp Kuschの研究室で博士論文の研究をした。レーザーの発想と特許については、同じコロンビア大学のTownesにも相談して、特許化するように助言を受けたようだ。ただし、グールドは特許化のためには、実際に動作する装置を開発する必要があると考えていたようで、博士課程を中退して、TRGに移って装置開発をしようとした。このとき、研究資金の獲得にはTownesが協力し、DARPAから資金援助されることになったが、グールドが過去に共産主義活動をした経歴のため、グールド自身はプロジェクトから外される結果となった。後に、TRGを買収した会社はレーザーに興味がなく事業を売却したので、1970年、彼は特許係争中の自身の特許権を1000ドルと将来の利益の一部提供という条件で買い取ることができた。
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