【米国 NIF が導入した新しい損傷対策】
レーザー損傷の機構の最後に述べたように、1980年代までのレーザー損傷研究は無損傷でレーザー光学系を使う条件のための損傷強度を求める研究であった。損傷についての考え方を大きく変えたのは、米国の核融合用レーザー施設 NIG であった。基本波出力4MJ 以上、第 3 高調波である 355nm 出力で 1.5-1.7MJ を発生する NIF レーザーでは、膨大な数のメートルサイズの大型光学素子があり、無損傷で動作させるということは不可能である。そこで、防止するべきは壊滅的損傷、すなわち修正不可能なレベルにまで損傷破壊が発展することを防止して、
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