周波数三倍化は、光周波数が入力レーザー光の3倍となる非線形周波数変換のプロセスである。原理的には、これは、直接第三高調波発生のためのχ(3)非線形性で実現できる[12-14]が、(気体中の三倍化を除く)位相整合制約と光媒体のχ(3)非線形性が小さいために実現は困難である。したがって、周波数三倍化は、通常、入力ビームの周波数二倍化およびその後の両方の波の和周波発生で始まるカスケードプロセスとして実現し、両方のプロセスがχ(2) 非線形性を有する非線形結晶材料に基づいたものである。
図1: 周波数三倍化の典型的な構成: 1064nmの赤外線入力ビームは532nmの波を生成し、2つ目の結晶中でこれらが混合し、355nmの光を得る。
周波数三倍化の主な用途は、紫外線の発生である。多く用いられるのは、Nd:YAGまたはNd:YVO4レーザーから得られるような、1064nmレーザービームの周波数三倍化による355nm光の発生である。一般的なアプローチは、2つのLBO(ホウ酸リチウム)結晶、またはLBOとBBO結晶を用いる方法で、はじめに第二高調波発生、次に和周波発生のために位相整合を行う。Q-スイッチやモード同期レーザーからのパルスを使用する場合、このプロセスを効率的にし易い。同様に、キャビティ内周波数二倍化および共鳴和周波発生のような連続波動作下でも可能である。
また、1.3-μmネオジムレーザーの出力の周波数三倍化により、青色光を生成することも可能である。
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