簡単な例として、x軸方向に伝搬する均一平面波を考える。電界はxと時間tのみの関数となる。したがって、マクスウェルの方程式の積分形から、

3.25

を得る。もしExがゼロでなければ、任意の時刻にxによらずExは一定値を持つことになる。これは、x方向に伝搬する波動ではありえない。したがって、伝搬方向成分Exはゼロであり、平面波の電界Eは完全な横波である。

電界ベクトルの向きをy方向とすると、

3.26

電界に関するマクスウェルの方程式の微分系から、時間的に変化する磁界はz成分のみであり、

3.27 …式1

である。以上から電界・磁界ともに伝搬方向成分はゼロであり、自由空間における平面電磁波は横波である。しかし、物質的媒質中の電磁波は一般に横波ではない。

調和波を想定し、Ey(x, t)を

3.28 …式2

とおく。ここで、cは伝搬速度である。付随する磁界は、式1を積分することで下式のようになる。

3.28-2

上式に式2を代入して積分を実行すると

3.29

を得る。更に式2を用いて

3.30

となる。EyBzは同相であり、両ベクトルの外積E×Bは伝搬方向îを向いている。

3.14

図 平面偏光波の電磁界。波の伝搬方向はE×Bの向きである。

参考文献

E. Hecht 著、尾崎義治・朝倉利光 訳「ヘクト 光学 I 」第9版 丸善(2013)