調和波の重ね合わせで任意波形を表現できるため、調和波は特に重要である。

いま、波動を次式で表現する。

2.12

ここで、Aは振幅、kは伝搬定数である。微分波動方程式を求めた時と同様に、速度υで+x方向に伝搬する波動を得るには上式でx→x-υtと置き換えればよく、

2.13

となる。空間的・時間的に正弦形状で周期的である。空間的周期は波長でありλで示す。

2.14

調和波の場合、xλだけ増減することは正弦関数偏角が2πだけ増減することに対応するため、

2.15

となる。

同様に、時間的周期をτとすると、

2.16

となるため、下式を得ることが出来る。

2.17

周期τは時間的周波数(ν, 振動数)の逆数である(τ≡1/ν)ため、上式から

2.19

を得る。

他の良く用いられる量として、時間角周波数ωと波数または空間周波数kがあり、

2.20

で与えられる。以上の各量を用いた調和波の表現方法はいくつかあるが、下記の2式が良く用いられる。

2.24
上記の(理想的)調和波は時間的・空間的に-∞~+∞に広がり、単一周波数をもち、単色あるいは単一エネルギーである。実際の波動は有限領域に制限されるため、周波数はある帯域をもつ。帯域が狭い波動は、準単色であるという。

2.6

図 調和波の波形。1波長は位相2πradの変化に対応している。

 

参考文献

E. Hecht 著、尾崎義治・朝倉利光 訳「ヘクト 光学 I 」第9版 丸善(2013)