単位断面積当たりの伝搬パワーからわかるように、ポインティングベクトルの強度は光周波数(≈1015 Hz)の 2倍の高速で増減を繰り返す。これを実時間で計測することは不可能であり、平均化などが必要である。

ある関数f(t)の時間間隔Tでの平均値<f(t)>Tは、

3.43-2

で与えられる。調和関数の平均値を求めるために、以下の計算を行う。

3.43-3

となる。sin u/uは、sinc uとよばれる(図)。上式の実部と虚部は、u=ωT/2=πとして、

3.43-4

である。cosωt, sinωtの平均はsinc uを包絡線とするcosωt、 sinωtであり、T =tのときu=ωT/2=πとなり平均はゼロとなる。また、振幅はTの増加とともに急激に減少し実質的にゼロとなる。

 

3.17
図 sinc uの波形。sinc関数はu = π、2π、3π、・・・で0になる。

参考文献

E. Hecht 著、尾崎義治・朝倉利光 訳「ヘクト 光学 I 」第9版 丸善(2013)