電界・磁界のエネルギー密度(単位体積当たりのエネルギー)を検討する。物理的実体としてとらえた両場の基本属性を考えることになる。電界Eのエネルギー密度 uEは、コンデンサーのエネルギーを計算することで、

3.31

と示すことができる。同様に電流が流れているコイルを考察することで、磁界Bのエネルギー密度 uBは、

3.32

となる。前述したE=cBとc=1/(ε0μ0)1/2を用いると、上記2式から、

3.33

を得る。電磁波のエネルギー密度uは、電界と磁界が等量ずつもっており、以下の式が成立する。

3.34

単位断面積を単位時間に通過するエネルギー(単位断面積当たりの伝搬パワー)Sを求める。伝搬方向に垂直な仮想断面Aを考える。微小時間Δtの間にAを通過するエネルギーは、柱領域 AcΔtに含まれるエネルギー (AcΔt)uでありSは、

3.37

である。上述した電磁波のエネルギー密度uに関する式を用いると、上式は

3.38

となる。エネルギー流の向きが波動伝搬方向と考えると、エネルギーの流れに相当するベクトルSは、

3.39

または、

3.40

と表現できる。 Sはポインティングベクトルとよばれる。
次に、以上の議論を各周波数ω及び伝搬ベクトルkの調和平面波に適用する。

3.41

であるから、ポインティングベクトルの式を用いて、

3.43

を得る。

参考文献

E. Hecht 著、尾崎義治・朝倉利光 訳「ヘクト 光学 I 」第9版 丸善(2013)