フェムト秒の超短光パルスを用いると、ガラス内部に構造変化を起こすことができる。これにより、高機能なガラスを製作することができる。以下にその例を示す。

 

三次元導波路や回折格子

近赤外のフェムト秒光パルスをガラス内部に集光すると、集光点において屈折率が変化する。光をあてながら集光点を移動させると、移動した経路にそって屈折率が変化した構造が書き込まれる。屈折率の境界があるところでは、光は屈折、反射を起こして伝播するため、3次元導波路として機能させることができる。また、周期的に構造変化を書き込むことで、回折格子としても利用することができる。

 

超高密度メモリ

サマリウムイオン(Sm3+)を含む無色透明のガラス(Na2O-Al2O3-B2O3)に超短光パルスを集光照射すると、Sm3+がSm2+に還元されてオレンジ色に着色する。また、着色箇所に白色光を照射するともとの無色透明状態に戻すことができる。この現象を利用すると、例えば書き込みと消去が可能な高密度メモリが実現できる。

 

機能性結晶の析出

一部のガラス(BaO-TiO2-B2O3、Li2O-K2O-Nb2O5-SiO2など)に超短光パルスを集光照射すると、集光部が溶融し、結晶(前者ではβ-BaB2O4、後者ではLiNbO3)が析出する。これらの結晶は、大きな二次の非線形光学係数を有しており、波長変換結晶として利用することができる。