半導体レーザーの端面(へき開面)に反射防止処理をすることで、半導体レーザーに共振器構造を無くすことができる。この共振器構造の無くなった半導体はシングルパスで偏光無依存な光増幅器となる。つまり、この半導体に外部からレーザーを入れることで、誘導放出によるレーザーの増幅が可能になる。このような素子を半導体光増幅器(SOA : Semiconductor Optical Amplifier)と呼ぶ。

反射防止処理

反射防止処理には、へき開面(光の入射側と反射側の両面)における反射防止膜の形成と、活性層中の光の導波路が空気と接する面を斜めにするという方法がある。反射防止膜は、屈折率の異なる誘電体を多層に堆積することにより成膜する。SOAの反射防止膜に、広帯域に渡って反射率が非常に低いことが求められる場合、膜の繊細な設計・蒸着・測定技術が求められる。

SOAに求められる性能

SOAの重要なパラメータは、小信号利得(Small Signal Gain)、飽和出力(Saturation Power)、雑音(Noise Figure)である。波長(半導体材料)によって異なるが、市販品の小信号利得は、20〜30 dB、飽和出力は10 mW程度、雑音は5〜8 dB程度である。SOAを製造しているメーカーには、InnolumeInphenixSuperlumThorlabsがある。

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