概要

固体レーザーの媒質は希土類イオンをドープした結晶またはガラスであり、小型で大出力を得ることができる。固体レーザーでは光で反転分布を形成するため、媒質には高い透明性、耐熱性、熱伝導性、低温度依存性が求められている。

代表的な固体レーザーはNdの3価のイオンNd3+をYAG (Yttrium Aluminum Garnet:Y3Al5O12)結晶にドープしたものを媒質としたNd:YAG レーザーである。固体レーザーは光励起であり、現在の励起光源のほとんどはLD である。LDの高出力化、高効率化、長寿命化が達成される以前は、励起光源として安価で高出力が得られる希ガスフラッシュランプが用いられていたが、フラッシュランプ励起方式は発光スペクトルが紫外域から赤外域の広範囲にわたるため、レーザー媒質の吸収スペクトルとの整合性が悪くレーザー媒質への熱負荷も大きいという欠点があった。一方、LD は発光スペクトルが狭いため、媒質の特定の吸収遷移のみを選択的に励起することが可能で、高い吸収効率が得られる。また、LD はコヒーレント光であるため、集光性に優れ高密度励起が可能といった利点がある。

固体レーザー発振器の構造

固体レーザーの励起方法。(a)LD 側面励起方式、(b)LD 端面励起方式

図1 : 固体レーザーの励起方法。(a)LD 側面励起方式、(b)LD 端面励起方式

一般に固体レーザー媒質の形状は円筒形(ロッド) であり、LD 励起固体レーザー(Diode Pumped Solid State Laser:DPSSレーザーまたはDPSSL) は図1 のような方法で励起される。図1(a) はLD 側面励起(LD side-pumped)方式()、(b) はLD 端面励起(LD end-pumped)方式と呼ばれる[1,2]。両方とも共振器内に必要な光学素子を挿入することで、Q スイッチ法やモード同期法による発振動作が可能になる。実際の高出力固体レーザーには水冷または空冷の冷却系があり、3 次元的にLD が配置されている場合もある。

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