ロッド型及びディスク型における温度分布・応力分布・熱破壊限界で算出した応力はレーザー媒質内で熱的歪みを発生させ、この歪みが光弾性効果を介して屈折率変化を与える。
物質の屈折率は一般的に屈折率楕円体によって記述されるが、熱歪みによる屈折率変化は屈折率楕円体の形、振幅、偏光の微小な変化によって与えられる。その変化は係数内の微小な変化によって決定され、

計算式(2-48)

 (式1)

となる。ここで、Piiklは4階(Rank4)の光弾性効果テンソルである。このテンソルの各要素は弾性光学係数であり、εklは2階(Rank2)の歪みテンソルである。

以下の解析は特にNd:YAGレーザーロッドに対する算出であるが、各々の媒質に対して適当な光弾性行列を適用する事により応用が可能である。Nd:YAGは立方晶で屈折率面は球面となるが、圧力下では楕円型に変化する。Nd:YAGロッドは結晶軸[111]に沿って円柱状に育成される。切り出されたYAGロッドの結晶軸[111]方向にレーザービームが伝搬するので、[111]方向の屈折率変化について解析を行う。

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