高利得のレーザーや増幅器において、レーザー発振はいくつかのクローズドビームパス上に思わず起こるかもしれない。 いくつかの例を簡単に以下に記す:

  • ロッドレーザーやスラブレーザーにおいて、とレーザー結晶の側面でのフレネル反射はしばしば予期せぬ閉環路を誘発する。
  • において、に対する横方向における利得は縦方向におけるそれよりきわめて高くなるので、ディスクの端からの弱い反射でさえも寄生レーザー発振を誘発する。薄型ディスクレーザーのパワースケーリングが縦横のゲインの比率において規則正しく増加するに伴い、寄生レーザーは高出力レベルでより重大な試練となる。
  • バルク光学素子を含むファイバーレーザーにおいて、いくつかのファイバー端からのフレネル反射はたとえ実際のレーザー共振器がどこかで遮られていたとしても寄生レーザー発振を起こさせるかもしれない(例.Q スイッチを伴って)。同様の影響が高ゲインファイバー増幅器においても生じ得る。そのような問題は例えば斜めファイバー端を使うことで、反射光がファイバーコアに誘導されないため、抑制されるかもしれない。
  • 光ファイバー内からであっても、レイリー散乱は寄生レーザー発振を起こし得る。

寄生レーザー発振の傾向は不飽和のレーザーゲインが高いときに最も高い。これは励起周期内でのQ-スイッチレーザー における例である。境界線上の場合においては、寄生レーザー発振は低パルス繰返し率、すなわち発生するだろう。

寄生レーザー発振の診断

寄生レーザー発振を診断することはいつも簡単とは限らない。例えば、赤外ビューアでレーザー結晶を観察するとき、(閉じた光路をもたない)レーザー光の寄生反射からの寄生レーザー発振の影響なのか、異なる方向に散乱されるであろう励起光からの寄生レーザー発振の影響なのかを区別することは困難となりうる。

十分に高いゲイン(例.数十デシベル)に対して、自然放射増幅光(ASE)が存在するだろう。寄生レーザー発振において光学スペクトルは通常シャープで不安定なピークを示す一方、ASEはより滑らかな形状を伴ったスペクトルを示す。

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