希ガスレーザー(noble gas ion laser)の媒質は、放電によってイオン化されたアルゴンイオン(Ar+)やクリプトンイオン(Kr+) である。このため、希ガスレーザーは希ガスイオンレーザーとも呼ばれる。Ar レーザー(Ar イオンレーザー) の代表的な発振線はブルー(488.0nm) とグリーン(514.5nm)、Kr レーザー(Kr イオンレーザー) の代表的な発振線はレッド(647.1nm、676.4nm)、Ar とKr の混合気体の発振線は450~670nm である[1]。希ガスレーザーの媒質と波長を表1にまとめた[2,3]。
イオン | 帯域 | 波長 |
---|---|---|
Ar+ | 紫外 可視 赤外 |
275.4-390.8nm (16) 408.9-528.7nm (13) 1090nm |
Kr+ | 紫外 可視 赤外 |
337.5-356.4nm (3) 406.7-676.4nm (13) 752.5-858.8nm (5) |
希ガスレーザーは比較的高出力(Ar レーザーで25W 程度[4]) であるため、レーザーショーやレーザーディスプレーなどのエンターテインメントや加工、研究に用いられる[5]。しかし、発振に希ガスイオンを作る必要があるため、高出力レーザーでは大電流が必要である。
特徴
- 波長:紫外~可視(351nm@Kr+~674.6nm@Ar+)
- 発振形態:CW
- 平均出力:~25W(Ar+)
- 励起方法:放電
- 応用:エンターテインメント、理化学応用、加工(フォトリソグラフィー、原材料加工)
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