ランプの水晶管或いは石英ガラス管はランプを包み込み、ランプ放電を形成する希ガスを保持する役割を担っている。ランプ管壁材料の選択は非常に困難で、管壁として用いる物質は内部のガスと外部の環境との双方に化学的に安定である必要がある。また、管壁材料はランプの設置過程における応力と、ランプ操作中における温度と圧力端等に同様に耐えることが可能な強靭さが必要である。さらに、特に要求されない限りランプの管壁材料はランプ光に対して透明である必要がある。

ⅰ) Clear Fused Quartz(CFQ)

CFQは最も一般的に使用されていて最も安価な水晶である。カットオフ波長透過率を50%とした際のCFQの透過範囲は200nmから4250nmであり、短波長の紫外線光が透過するのでレーザー媒質への紫外光吸収による着色中心が問題となっている。また、レーザー媒質のみならず、フラッシュランプの反射鏡或いはプラスチックコンポーネント及びガラス製品による吸収についてもUV光から保護が必要である。また、ランプの冷却が空冷である場合、オゾンの発生に対し、適切な換気設備が必要となる。CFQに関する別の問題として、特に低いパワー領域における“ソラリゼーション”がある。水晶の中に含まれるアルミニウム、鉄及びゲルマニウム等のイオン不純物の結果、水晶中で着色中心が起こり半透明色の青系統ピンク色に変色し、レーザーの透過率減少等に繋がる。この着色中心はレーザーシステムの総合効率を下げる原因となり、可能な限り回避する設計が必要である。

ⅱ) Cerium Doped Quartz(CDQ)

その名の通りCeriumイオンをドーピングした水晶で、Cerium酸化物を通常の水晶に添加した材料である。しかしながら、この添加イオンにより通常の水晶と異なった光学特性を示す。このCDQ材料の透過スペクトルを測定すると、短波長のUV領域スペクトルを遮断していることが観測できる。これによりUV波長による光学素子への損傷を抑制することができる。ランプが空冷式であってもオゾンの発生を妨げる事ができるので、外気環境の換気の必要もなくなる。さらに、UV光が抑制できるので、ランプ冷却用チューブ等の材料に対してソラリゼーションの影響を最小化することができる。CDQの利点として吸収したUV光が水晶の可視スペクトル発光として発生し、Ceイオンの蛍光の一部分がレーザーロッドの吸収バンドと一致していることである。これによりレーザーシステムの高効率化も図る事ができる。

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