ランタニドとは原子番号58のセリウムから71のルテチウムに至る14の各元素で、これらの元素は互いに電気磁気特性において似通っている。ランタニドの電子配置は括弧内を軌道、右肩にその軌道の電子数を書くとすると以下のように表される。
固体物質中のランタニドは二価や四価も原子によっては存在するが、通常6s軌道の電子二つと4f軌道の電子一つを失い三価のイオンで存在する。例えばCe3+の電子配置は(Xe)54(4f)1で、Sm3+は(Xe)54(4f)5となる。
ランタニドイオンの光物性はこの4f軌道の電子に特徴付けられ、ランタニドイオンは4f軌道内での遷移により光の吸収や放出が起こる。自由イオンの場合、電気双極子によるf-f遷移はパリティ禁制遷移であるが、イオンが固体中や液体中にある場合には、周囲の他のイオンが作る結晶場の影響を受け、結晶場が反転対称性を持たなければ電気双極子遷移は許され、対称性を持つ場合にも奇のパリティの格子振動との結合により電気双極子遷移は可能となる。
結晶場の影響を受けるが、遷移元素におけるd電子とは異なり、4f電子は原子核の近くにおいて非常に高い存在確率を示す。したがって、4f電子よりも外殻にある5sや5pの閉殻により電気的に遮蔽されているため、外部ポテンシャルの影響が小さい。これにより、ランタニドの光物性は特徴的なものとなる。
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