実際の自然放出光と吸収光のスペクトルは E1 − E2 = hν を満たす一本のスペクトル線ではなく、このスペクトル線を中心としてある程度の広がり (幅) を 持ったスペクトル形状をしている。このスペクトル形状の広がりがレーザーの 利得曲線となり、レーザーの発振特性を決める。広がり幅が狭いものは単一周波数 (波長) 動作に向き、広いものは波長可変動作に適している。そして、この広がりは「均一広がり」と「不均一広がり」の 2 つに分けられる。レーザー媒質は均一性と不均一性が混在した性質を持っている。

均一広がり

均一広がりとは、媒質中の各原子固有のスペクトル広がりをいう。この広がり幅のことを均一幅と呼ぶ。均一広がりには、自然広がり、シュタルク広がり、衝突広がりなどがある。

自然広がりとは励起準位の寿命と周波数の不確定性から生じる最も基本的な広がりである。寿命 τi と寿命 τj を持つ 2 つの励起準位間の自然広がりの幅 (自然幅)∆νij は次式で与えられる。

1.2.14
ここで、下位準位が基底状態と同じであるとすると、基底準位の寿命は無限大 なので、寿命τf が短いほど自然幅は大きくなる。自然広がりの形状は図に示すローレンツ形をしている。

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