3・4・1 2次元誘電体導波路のモード
半導体レーザーでは,図3・11(a)のような屈折率n1のコア部を屈折率n2(n1>n2)のクラッド層ではさんだ誘電体導波路により光を導波し,これに反射器を設ける構造の共振器を基本としている.いわゆるモード制御形のレーザーでは図(b)のように水平方向にも屈折率分布を持たせた3次元導波路が用いられるが,導波作用の基本は2次元導波路から導かれるので,まず2次元導波路のモードについてまとめておく.
図3・11(a)では,y方向に一様であるので,TEモードとTMモードに分離できる.それらのモード関数は波動方程式を解いて求められ19),表3・3のように表される.規格化周波数Vをk0=2π/λと置いて,
と定義し,Vを与えると,表3・3の決定方程式①と②(あるいは②’),①と③(あるいは③’)よりκとγが導波路厚dで規格化された形で求められる.これより表3・3の各モードに対する光強度分布が計算できる.一方,z方向に伝搬する波の伝搬定数βは,
あるいは規格化された値として,
から求められる.TEの0次モードに対する規格化伝搬定数b,κd/2,γd/2の数値例を図3・12に示す.
TE1モードのカットオフになる規格化周波数の値は式(3・42)でβ→n2と置き(γ→0),表3・3の式②’よりκd/2→π/2であるから,式①より,
となる.これが2次元導波路の単一モード限界を与える(V<π/2で単一モード).
3・4・2 モード閉じ込め係数
無料ユーザー登録
続きを読むにはユーザー登録が必要です。登録することで3000以上ある記事全てを無料でご覧頂けます。
SNS(Facebook, Google+)アカウントが持っているお客様は、右のサイドバーですぐにログインできます。 あるいは、既に登録されている方はユーザー名とパスワードを入力してログインしてください。
*メールアドレスの間違いが増えています。正しいメールアドレスでないとご登録が完了しないのでお気を付けください。