図3・4に,2枚の反射鏡を向い合せ,光をこの間の空間に閉じ込める,いわゆるファブリ・ぺロー共振器1)を示す.

図3・4

(a)の平面-平面構成は最初のルビーレーザーに用いられた2)が,厳密な平行度を必要とし,また回折損失も大きい.これに対し,(b)の平面-凹面,(c)の凹面-凹面構成では,回折損失も小さく気体レーザーなどによく使用される.一方,(d),(e)の凸面鏡構成は不安定共振器(unstable resonator)と呼ばれ,回折損失は大きいが,特に(e)の構成では光の広がりが大きいため,励起きれた分子を有効に誘導放出に利用できるので利得が大きく,それによって光を導波することのできる固体レーザー,ガスレーザーなどにおいて大出力を得るのに使われる.

面発光半導体レーザーでは共振器長が1 μm程度と短いものの,(a)の平面-平面の開放形ファブリ・ペロー共振器が用いられることが多い.

3・3・1 共振器の安定性

図3・4(c)の凹面-凹面構成の光の閉じ込められかたの安定性については,安定性ダイヤグラム18)を用いるとよい.図3・5のように左右の鏡の曲率半径をb1,b2,距離をLとすると,図3・6の安定性ダイヤグラムにより共振器の安定性が判定できる.このことは前に述べた式2iiiマトリクスを用いて簡便に計算できる.ここでは簡単のためにb1=b2=2f(fは焦点距離)として,共振器の中央と反射鏡上のスポットサイズを求めてみる.共振器の中央から出発し,反射鏡2で反射されて戻った波に対する式2iiiマトリクスは,表3・1の自由空間と凹面鏡の要素を用いると次式となる.

式3・25

反射されて戻ってきた波の位相は平面であり,元のスポットサイズに等しいことから,波面係数Pについて,

式3・26

が成り立っていなければならない.P=1/s2と置くと,この場合はA=Dであるから直ちに式4iとなる.

式3・27

L=2fは共焦点条件と呼ばれ,sは最大値式4iiをとる.したがって,

式3・28

が得られる.反射鏡上のスポットサイズは,式(3・6)においてz=L/2と置いて式(3・28)を代入すると,

式3・29

が得られる.図3・7にs/s0,w/s0をL/fに対して示す.

図3・5

図3・6

図3・7

3・3・2 回折損失

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