2・5・1 光共振器の縦モード

光共振器の一般論は3章に譲り,ここでは,2枚の平行平面鏡すなわちファブリ・ぺロー共振器のモードを考える.これは,凹面鏡を用いる共振器や導波路形共振器で縦モードだけを考えることに相当する.

光共振器の2枚の鋭の間隔をL,媒質の平均の屈折率をnとすれば,縦モードの共振条件はLが半波長λ/2の整数倍,L=mλ/2である.mは正の整数であって,m次のモードの共振角周波数は,

式2・141

となる.そこで,真空中(n=1)では,おのおのの縦モードはc/2Lの等しい間隔で並んでいる.しかし,共振器の中にレーザー媒質があると,屈折率nは周波数によって異なるので,縦モードの局波数間隔は一定ではなくなる.普通のレーザーでは,レーザー媒質の増幅帯域幅の中に多数の縦モードがあって,それらがほとんど独立に発振している.このような多モード発振では,各モードの光の位相は無関係で,多モード発振周波数の間隔は屈折率の分散だけでなく,周波数引き寄せ効果(2・4・2)のために等しくない.モード同期(mode lock)すると,多モード発振の各モード間の周波数は一定になり,位相は安定化される.

2・5・2 モード同期の方法

モード同期の方法には,可飽和色素などを共振器に挿入することによって起こる自己モード同期(または受動モード同期)と,共振器に変調素子を挿入してそれに周波数ωmの信号を入れ,多モード発振周波数の間隔をωmに同期させる強制モード同期(または外部同期)の2種類がある.実際には,共振器に可飽和吸収体を入れないでもレーザー媒質の非線形特性によって自己モード同期することもある.またレーザーの利得を変調して強制モード同期させることもできる.いろいろなモード同期技術の実例は8章に譲り,ここではモード同期の基礎について説明する.

2・5・3 モード同期レーザーの特性

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