和周波発生(sum frequency generation:SFG)とは

2次の非線形光学効果の最も重要なもので,二つの光波(周波数ω1,ω2)が物質中に入射して,和の周波数の光波(ω312)を発生する過程,光パラメトリック効果はこの逆過程として理解される.2次の効果であるので,反転対称性を欠いた物質中でのみ生じる.位相整合条件を満たすような非線形結晶を用いることで,効率の高い波長変換をおこなうことができる.また,分光実験において,微弱な光信号を背景雑音から分離するため,あるいは検出器の感度の高い波長域で信号を検出するために,信号とレーザー光の和周波光を発生させて測定することもある.この場合,特に周波数上方変換(up-conversion)と呼ぶことがある.二つの入射光の周波数が縮退している場合が,いわゆる第二高調波発生(SHG)である.