中空ファイバ(hollow fiber)とは
空気や不活性ガスをコアとする細径チューブ状の光ファイバ.中空導波路ともいう.石英系ガラスファイバでは吸収損失が大きく,伝送することが困難な,波長2 μm以上の中赤外レーザー光や250 nm以下の紫外レーザー光の伝送に主に用いられる.ファイバ構造の主な例として,内径1 mm以下のガラスキャピラリチューブの内面に,伝搬光に対して高反射率を示す物質をコーティングしたものがある.赤外光用としては,銀などの金属と誘電体減収の2層構造が,紫外光用ではアルミニウムの薄膜が,内装コーティングとして利用されている.コア内での吸収損失や,入出射端面での反射損失がほとんどないために,大出力のCWレーザー光や向エネルギーパルスレーザー光の伝送に適している.