TEA CO2レーザー(TEA CO2 laser)とは
CO2レーザーは通常,0.1気圧以下のガス(CO2,N2,Heの混合ガス)中でレーザー管に沿って置いた陽極と陰極の間の放電により励起され,連続出力およびkHz級の高繰返しパルス出力を発生する炭酸ガスレーザーである.これに対してTEA(transversely excited atmospheric pressure)CO2レーザーはその名が示すように,大気圧以上のガス中で,光軸に直交する方向の放電により励起される横励起方式の炭酸ガスレーザーである.放電ギャップ長を短くできるため大気圧を越えるガス圧力中でのパルス放電励起が可能になる結果,0.1~0.2 μsのパルス幅でMW級の高い尖頭値のパルス幅が得られるのが特徴である.連続発振はむずかしく,通常は200~300 Hz以下の低繰返しパルスで動作される.このような短パルス,高尖頭のパルス特性を生かして,マーカなどの応用に供されている.