低コヒーレンス光干渉(low coherence interferometry)とは

コヒーレンスは光波の可干渉性の度合いを示す尺度.光源から一様周期で位相のそろった光波が放出される持続時間をΔtとすると,光源のコヒーレンス長(可干渉距離)Δlcはcを光速として式1166iで定義される.通常のレーザーは単色光であるので,Δlcは10 cm以上である,一方,レーザーと発光ダイオードの中間的な特性を持つスーパールミネッセントダイオード(SLD)ではΔlc~15 μmであり,きわめて低コヒーレンスである.このSLDを光源とする干渉計を用いれば,測定対象物内の光反射点をΔlcの分解能で特定でき,これは生体内の断層像検出に利用できる.