真空紫外(vacuum ultraviolet)とは
波長が200 nm以下になると酸素分子による吸収が大きくなり,光路を真空に排気しなければ伝搬しなくなる.したがって,この200 nmから軟X線の長波長側の30 nmまでの波長域を真空紫外光と呼ぶ(英語名を略して,VUV光と呼ぶこともある).さらに100 nmから30 nmを極端紫外光(EUV光)と分けることもある.この真空紫外領域は,ほとんどの物質の吸収が非常に大きく,光を透過する窓材としては最も短い波長まで透過するLiFでさえ遮断波長が106 nm付近であるため実験装置に大きな制約を受ける.さらに光源としても従米手軽に利用できるものがなかったため,その発展に重大な障害となっていた.→真空紫外光リソグラフィー