周期ドメイン反転結晶(periodic domain iverted crystal)とは
結晶の複屈折による位相整合を利用した波長変換に対して,擬似位相整合(quasi-phase matching)は基本波と高調法の伝搬定数の差を補償するために周期構造による光回折,あるいは非線形定数の周期的変調を導入した位相務合方法である.その中で周期ドメイン反転結晶とは強誘電体結晶の分極方向を周期的に反転し,非線形定数を周期的に変調させた波長変換結晶である.最近,MgO-LiNbO3,LiNbO3,LiTaOα.KTPなどの結晶にて各種の電界印加方法などによりミクロンオーダーまでの周期分極反転技術が構築され,高効率の波長変換をすることが可能になり,周期ドメイン反転結晶は擬似位相整合方式による波長変換の代表格となった.特徴として,(1)周期の設定により位相整合波長を自由に設定できる,(2)大きな非線形定数をd33を有効に利用でき高変換効率が可能,などを有し,内部共振器タイプSHG(second harmonic generation),導波路タイプSHG,OPO(optical parametric oscillation)など波長変換デバイスに幅広く利用されている.→高調波発生,パラメトリック発振