レーザー誘起ガラス導波路(laser-induced glass waveguide)とは

レーザーの集光照射により誘起される屈折折率化領域を,ライン状にガラス内部に書き込むことにより作製した光導波路.ガラスの固有吸収に非共鳴な超短パルスレーザーによりガラス内部に高電界を与えた場合,多光子電離や高温高密度プラズマの生成に伴いガラス構造の高密度化が起こり,結果として高屈折率化領域が誘起きれる.パルスレーザーとガラスとの相互作用にはしきい値が存在することから,レーザー柴光スポットの局所領域のみを高屈折率化させることが可能である.したがって,集光スポットに対してガラスを相対移動させることで,3次元光導波構造を書き込むことができる.また,超短パルスレーザーによる誘起光導法路書込みはガラスの種類を問わないことから,イオン交換法,火炎体積法やCVD法にといった既存の導法路形成法では作製が困難なガラスへも適用することができる.