ラマンファイバレーザー(Raman fiber laser)とは
海底光通信におけるリモートポンプ(遠隔励起,陸上に励起光源を置く方式)には1.455 μmまたは1.480 μmの高出力(1 W以上)のシングルモードレーザーが励起光源として必要とされる.半導体レーザーの組合せでこれだけの高出力を得るのは困難を伴う.そこで,この用途を目的として近年開発されたのが,ラマンファイバレーザーである,Ybドープダブルクラッドファイバレーザー(波長1.110 μm)と,その励起光源である0.920 μmのマルチモード半導体レーザー,ならびにカスケーデッドラマン共振器から構成されている.カスケーデッドラマン共振器は数段のファイバブラッグレーテイング(fiber Bragg grating:FBG)ペアにより構成され,ラマンシンによりファイバレーザーの出力光(1.110 μm)が1.455 μmまたは1.480 μmに変換されている.