応力測定(stress measurement)とは

ある平面に垂直に,一様な力が作則している場合,単位面積,当りに作用している力を応力といい,1 m2当り1 N(ニュートン)の力が作用した場合1 Pa(パスカル)の応力と定義される.たとえば長さL,断面積Sの円柱の軸方向に力Fが作用し,長さがΔLだけ変化したとすると,応力σはσ=F/Sで与えられ,長さの変化ΔL/L=εをひずみという.また同応力とひずみの間には一定範囲でσ=Eεの比例関係が成立し,この比例定数Eを弾性係数と呼ぶ.この弾性係数は一般に物質問有の値であることから,変形量ΔLが一定でも応力値は物質により異なる.物質の変形はさまざまな方法で測定できることから,通常の応力測定は,物質の変形あるいはひずみを直接測定し,測定されたひずみに弾性係数を乗ずることでおこなわれる.ひずみの測定方法には,物質の原子間距離を直接測定するX線回折法や,物質の電気低抗変化(ピエゾ低抗告11来)を測定する方法などがある.