II-VI族半導体(II-VI compound semiconductor)とは
Zn,Cd,MgなどのII族元素と,Se,SなどのVI族元素からなる化合物半導体であり,化学量論的にII族とVI族のそれぞれの原子数の総数は同数でなければならない.すべて直接遷移型半導体であり,3.8 eVから0.15e Vの広い領域でさまざまなバンドギャップを有する.ZnSe, MgZnSSeなどはワイドギャップ半導体であり,青色半導体レーザーなどに利用される,HgやTeを含む場合,バンドギャップが狭い材料が得られる.従来,自己補償効果のために,p形のドーピング制御がむずかしかったが,近年,活性窒素ドーピングという新たな技術の導入によって,1018 cm-3程度までの制御が容易になり,半導体レーザーなどのpn接合デバイスの開発が急速に進んだ.