高出力完全固体化レーザー(high power al-solid-state laser)とは

LD(半導体レーザー)励起による固体レーザーで,金属の加工などを目的とした高出力のもの.出力レベルは用途によって異なるが,金属の切断や溶接においてはkWクラスの出力が必要となる.レーザー結晶としては,熱伝導率および熱衝撃定数が高く,光学的性質に優れたYAGが母材として最適とされ,添加物としては主にNdが用いられているが,LD励起による高密度励起が可能になったことによりYbを用いた実験も盛んにおこなわれている.従米のランプ励起方式では約3%の総合効率であったが,LD励起方式では10%以上の効率が得られるため,ランニングコストの低減,装置の小型化が可能になり,長寿命のLDを用いることによってメンテナンスの大幅な削減が可能になる.