EUVリソグラフィー(extreme ultra-violet lithography),X線縮小投影露光法(soft X-ray projection lithography)とは

EUVリソグラフィーとは,波長13~14 nmのEUV光を使った半導体デバイス製造用縮小投影リソグラフィーである.2007年頃からの50 nm技術ノード(デザインルール)およびそれ以降のリソグラフィーとして最有力視され,Siデバイス時代の最後のリソグラフィーといわれている.EUV露光機では,EUV光を透過する材料がないため,光学系とマスクは反射型で,光源,光学系およびステージなど,構成要素のすべてが同一の真空容器内に設置される波長が13~14 nmに選ばれているのは,この波長帯に高反射率(67%)を持つMo/Si多層膜鏡が存在するからである.EUVリソグラフィーは,1986年に日本で最初に検証され,現在,日米欧で開発が進められている.NA=0.1の光学系で回折限界性能の50 nm(λ=13 nm)の解像度が実証されている米国では,最初のフルフィールド採光面積のEUV露光実験機が稼働しはじめている.光源には数kHzの高繰返しを持つレーザー励起のプラズマX線源が有望であるが,現状でのEUV光源の性能は量産時に必要とされる光源の性能と大きくかけ離れており,EUVリソグラフィーの最大の課題となっている.→真空紫外光リソグラフィー,軟X線多層膜鏡