ファンクショナル診断(functional diagnosis)とは
最近使われ出した新しい「ワード」である.主に医学分野で用いられている.ここでいう「ファンクショナル」という言葉はやや幅が広いが,臓器レベルでの機能,細胞レベルでの機能,生体分子(タンパク質,遺伝子など)レベルでの機能に分けられる.一般には臓器レベルあるいは細胞レベルでの診断を意味することが多い.たとえば,がん細胞の悪性度の診断,脳中酸素飽和度の診断などである.ファンクショナル診断がこれまでの診断とどう異なるかというと,診断のハードとして光(たとえばレーザー光)を用いた分光法のようにきわめて高感度高精度が期待できる手法を用いると,またソフトとしてケモメトリックスや人工知能のような最近のデータ処理法を用いることである.個々の分光パラメータから病変度を診断するのは,ファンクンョナル診断の典型的な例である.レザー蛍光,レーザーラマン,レーザー近赤外吸収など種々のレーザーが活躍する舞台が多い.