フラッシュランプ励起色素レーザー(flashlamp-pumped dye laser)とは
フラッシュランプを励起に用いる色素レーザーで,簡便で大きな出力エネルギーが得られ,ビーム品質やチューナビリティも比較的良好であるという特徴も持つ.フラッシュランプとしては同軸型放電管と直管型放電管が実用化されており,前者の励起では最大出力400 J,後者では110 Jという大きな出力が得られている.ただし,前者は100 J程度までの低入力ではスポットダンシングを生じ,波長同調が不調となることが,大入力ではランプ破壊のときのメンテナンスが大変なことなど,実用装置としては問題が残る.これに対し,後者は固体レーザーと同様の方式のため実用的といえ,実際に超高分解能分光や共鳴散乱レーザーレーダなどに広く用いられている.