光干渉法(optical interferometry)とは

光の波としての性質を使って物質の状態や形状を調べる方法の総称.光は振幅,位相,偏光などの情報を有しており,一つの光源から分かれた二つの光を再び重ねた場合,その位置で位相がそろえば波の山と山が重なって振幅が大きく(光の強度が強く)なり,位相が半波長分ずれると法の山と谷が重なって光の強度は弱まるというように互いに干渉し合う.光の速度は屈折率に反比例し,位相は光路長によって決まるので,二つの光が重なったところでの位相のずれは,それぞれの光路の長さと透過した物質の屈折率に関する情報を含むことになる.したがって,寸法の微小な相違(厚さ計,長さ計),表面形状の再現(ホログラフィー).表面曲率(ニュートンリング).気体の圧力変化(圧力によって屈折率が変わる)に偏光度に関する物性などが測定でき,レーザージャイロ,重力波の検出などへの応用も試みられている.レーザー光は自然光にくらべて位相がそろっているので,このような測定が高い精度で可能となる.