非線形光学(nonlinear optics)とは

狭義には,光による高電界のために生じた物質の高次非線形感受率が引き起こす光学現象,量子論的には多光子過程によって発生する現象を扱う光学を指すが,もっと広くレーザー発振そのものを含めて,光デバイス中で生じるさまざまな非線形現象を含めた新しい物理学領域を指すことも多い.非線形光学効果の多くは,コヒーレンスに優れ,パワー密度の高いレーザー光を用いて初めて観測されることが多く,光量子エレクトロニクスの最も重要な基盤技術となっている.特に,光高調波発生,光混合(和・差周波発生).光パラメトリック効果,誘導ラマン散乱などの非線形効果は,コヒーレント光の波長変換に広く使われている.→第二高調波発生,パラメトリック発振,高次高調波発生,ほか